久々のブログでございます。
最近はnoteに注力しておりました。
noteは少しずつ売り上げた上がっていまして、とてもありがたく思っております。
冒頭にある通り、先週は非常に体調が悪く、ブログ更新はおろか、noteやその他作業も滞りがちで大変だったのですが、それをネタに一本書きました。
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さて、今回は珍しく(と言うか久々に)歴史について考えたことを一つ。
本日は1844年にモールス符号で長距離通信が成功した日だそうです。
モールス符号は説明不要かと思われますが、「ツートン・ツートン」という信号で有名なアレでございます。
鉄の棒に導線を巻き、導線に電気を通すと磁場が発生します。
これを電磁石というのですがモールス信号機はこの電磁石を利用し磁石のオンオフスイッチを操作します。
手元のボタン(のようなもの)を押したり離したりすると受信機で磁器が発生したり消えたりして受信機内部の鉄片が動くことでスイッチが入ります。
このスイッチが入ると音がなるのですがこの音の長さで「ツー」と「トン」(実際にそんな音がするかは聞いたことがないのですが)という信号になりこの2つを組み合わせることで遠く離れた場所にでも信号を伝えることができるようになりました。
この原理を1829年に考察したのがモールスさんです。
このモールス信号ですが最初は価値が理解されず予算が集まらなくて苦労しますが1844年4月25日に「What hath God wrought(神がなせし業(わざ))」という信号を60キロ離れた場所に即時伝達することに成功しました。
ということは子供向けの絵本にも載っていることですがこのモールス信号が世界をどのように変えたのかを考えるとまさに「神の御業」でした。
情報の価値は質・量・伝達速度の掛けあわせです。モールス信号は「速度」を加速的に向上させたのです。
そして最初にモールス信号を積極的に使ったのは帝国主義が植民地支配をすすめるためでした。
当時の帝国が植民地に派遣できた兵士は数百〜数千人にしかすぎませんから、現地の住民が万単位で蜂起したら植民地から軍隊が駆逐される恐れがありました。
しかし、電信を整備することで即座に近隣基地から即座に応援を呼べるので、一つの基地あたりの兵数は少なくて良い。
しかも、電信の性能が良くなると植民地から本国までほとんど即座といえる速度で異変が報告され増援を送るというまさに「神業」ができるようになりました。
植民地はますます叛乱を起こしにくくなり起こしても義和団事件のようにすぐに駆けつけた軍隊に鎮圧されるという結果になりますます帝国主義が加速していきます。
ところが電信のコストが下がり植民地でも民衆が使えるようになると次は帝国主義に抵抗するための武器に変わりました。
ニュースを伝え指導者の演説などを国中に伝えることで「我が国・我が民族」という意識を高め、その団結心が植民地から宗主国を追い出す大きな武器となったのです。
このように、通信機が世界に与えた影響はとても大きなものです。
ところで、私たちはいま、片手で持てるサイズの「情報末端」を持っています。
昔から情報はとても強力な武器となっていました。
貴重な情報を得るためにどれだけの血が流されたかわかったもんではありません。
いま、世界はかってないほどの「情報」があふれています。
この情報がアラブの春などの様々な世界のうねりも生み出してきました。
しかし、この情報をどう安全に使うか。その視点は情報量に比べてあまりにも弱い気がしてなりません。
今はさらなる情報爆発の過渡期であり私たちは更に「情報」を生み出し、受け取ることになるでしょう。
情報化社会の先にあるものがなんなのか?希望か?地獄か?
1844年のモールスがこのような未来を想定していたかは定かではありません。
確実なものは一つ。
彼が選んだ「What hath God wrought(神がなせし業(わざ))」 という言葉はまさに真実であった、ということです。
というわけで、今日のブログ終わり。